以前よりも熱中度や総量に変化がありますが(近年毎年言ってる)、2023年もK-POP を本気で…つまるところ見栄や威信や打算なしに聴きました!私にとってK-POP を聴いたり見たりすることは自分の輪郭を探る作業の一つでありそのうち最もポップで親しみやすいものという存在なので、その時々の様相を見せながらもいつでも面白いです。今年もK-POP から全て学びましたので、例年通り書き記しておこうと思います。
自分にとって2019年が最も分かりやすく、傾向や個人的な探求が合致した年でしたが、2023年はここ数年で一番傾向づけることが難しい感覚があります。三大事務所等の大手から独立したスタッフや名だたるクリエイターが自らの事務所やレーベルを立ち上げアイドルグループを排出する例は去年から、今年もよく聞いたかな?NewJeansやtripleS、BOYNEXTDOOR、82MAJOR、POW、デビュー前だけどALL(H)OURSとか… 以前より事務所やレーベルの関係性が複雑(煩雑?)になっている気がします。事業の一環で作られるのでなく、アイドルプロデュースをやりたい/明確な意図がある作り手が増えているのかな。そういう意味では2019辺りと異なり、傾向づけようがないくらい差異が生まれている可能性もありますね。5つ打ちとか2stepとかの流行りはあったりするでしょうし、商業的な成功が二の次という意味では全くありませんが…
まあ知らんけど!私のブログはそういう話をするものではありませんので、もっと現実的な話に興味がある方はウェブ記事や決算報告書などご自身で隈なく調べて頑張ってください!
今年も好きだった曲やアルバムを挙げていきます。
BLITZERS - Macarena
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もうあのー、今年は完全にブリチョスのマカレナの年でした。こればっかりは誰がどう言おうと今年一番いい曲はブリチョスのマカレナでしたと絶対に言うと思います。ヒップハウス(←初知り)ジャンルのこの曲。なんだか怪しいブラスから始まりいつまでも頭に残る中毒性があり、やりすぎていないが非常にユーモラスという良いバランス。本人達の愉快さがよく活きてるんじゃないかなと思います。ブリチョス面白いんですよね。こういう曲があってこそKpop楽しんでんだよなという気持ちになります。
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8:50~辺りメンバーのクリスがザコシのペットボトル芸と全く同じことをしていたりかなり見逃せないです。
ブリチョスといえばYouTube チャンネルがハッキングされ全てイーロンマスクの動画に書き換えられるという、ネオンパンチに次ぐKPOP史上2組目のハッキング被害ドルでもありますので、ぜひ注目してみてください!
YOUNITE - WATERFALL / Love it
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WATERFALL単体で挙げようと思いましたが、2曲ともBIT(光)シリーズと銘打って今年リリースされたEPのタイトル曲なので、まとめて。どちらも清涼感と儚さ、若々しいボーイズグループの特許ともいえる青春の風景が曲にもMVにも込められています。WATERFALLの方はあんまりちゃんとMV見てませんでしたが登場するアイテムが全てアナログで80'sっぽい雰囲気を目指していたのかな?メンバーのスタイリングはそこまで作り込まれていないので時代が定まってない不思議な感覚もありますが。
感性的な歌い出しから(これはフェイクとは言わないのかな?)、「Jumping to the ocean」から始まるラストの展開で大泣き。ドラ泣きです。
昨年は私のような汚らしい大人の青春ゾンビが咆哮を上げていた楽曲がNewJeansのHype Boyに当たりますが、今年はYOUNITEのLove itがそれに相当しそうです。幼さと戻らない時間に確かに残るきらめき。いつまでも回顧するのはみっともないし実際10代の頃など美化してばっかりでそんないいもんでもないですが、それでも記憶の一かけらではある。こうやって形に残してくれていると嬉しいですね。
ちなみに前述したBLITZERSのMacarenaが今年4月末のリリース、そこから5月半ばのYOUNITEのWATERFALLリリースですが、他にもVERIVERYのClazy like that、AIMERSのBubble/Cherish、ATBOのNext to me(アルバム曲のJust dance )、そして6月頭のTHE NEW SIXのKick it 4 nowと、ナムグルのかなり良いリリースが同時期に立て続けに起こり、個人的にはここが黄金期でした。私は2017あたりから本格的にkpop追うようになりましたが、今年の5月が私にとっては1番熱かったです。
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EXO - Let Me In / Hear Me Out
これまた1曲だけ挙げるか迷ったのですが、2曲ともMVにおいて”時間”という主題を以って相互補完的に感じられるところが好きなのでどちらも挙げようと思います。
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Let Me Inは上質なバラード。聴いているだけで胸が締め付けられる仕上がりですが、MVが明らかに楽曲の持つ力を増長させていて好きです。SF読者ではないのでMV自体の世界観を詳細に解析などできやしませんが、Let Me Inでは時間を修復することで悲しい結末を帳消しにする様が描かれていると思っています。少年の湖水への投石が波紋を広げ世界を消滅させるまでの時間軸の様々なポイントにEXOそれぞれがいて、例えばギョンスとセフンの視線は交わることなく、ジョンデとシウミンはすれ違ったまま別れを避けられず、カイちゃんは孤独の中出会ったワンコを失いますが、その全ての喪失を投石自体なかったことにするという時間の修復によって豪快に巻き戻し、さらにやり直す。交わらなかった視線は結ばれ、別れは訪れない。本来、時間は過去方向から未来方向の一方へと流れ、止まることもなく、永遠もないけれど、その最中で営まれる愛に対して、EXOは時間を巻き戻し全てを修正する姿を見せることで、気持ちに応えようとするのだなと思い、大泣き。ドラ泣きです。
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Hear Me Outは打って変わって洒脱で抜けたR&B 。こういう聴きながらリズムに身をまかせるだけで微笑みがこぼれてしまう曲っていつでも大好きです。ずっと笑っていられて、それだけで泣けてしまう。
こちらはMVで時間が高速に、はちゃめちゃに回り続け、いつも同じ時刻で時計を止めている。ループしているようにも見えるし、f(x)の”4walls"みたいな、同じ存在として一つの身を共有しているように見えるシーンもあります。ここでは終わりが来ない時間の中でのらりくらりと遊び続けている、その喜びと憧憬があります。
2:08~辺りからの、ボーリング場でスホ・チャニョル・セフンが向かい合いながら踊るシーン。私は本当はライブでもこういう姿を求めています。まず曲があって、それに身を任せ、作られた振り付けを自由に適当にこなす姿。それこそ一度きりの貴いパフォーマンスじゃないかなと思います。完全に作り込まれたコンサートも好きですよ。評価軸が全く変わるので、どちらが良いということにはなりません。
EXOのボーカルスキルは物語に引き込ませることに長けているからこそ、超能力設定だったのかななど擁護する気持ちにもなりますね。擁護以前に全然私は超能力設定大好きですしMAMAが好きでEXOを追っているのですが…何か文句がありますでしょうか…絶対に訴えてやる…おいらはボイラ…三浦のボイラ…
NATTY(KISS OF LIFE) - Sugarcoat
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今年は完全にKISS OF LIFEの年、N A T T Y.の年。これが公開された時の衝撃たるや。もはや定番になっているようにも感じられるY2K ブームの、本筋が来た感。高いダンス力、歌唱力、ソロ活動の頃の可愛らしさが熟成して独特の色気と覇王色を纏っているすごい新人 N A T T Y. 「鏡の中に閉じ込めていた…」からの展開の部分のボーカル、一体どうやって歌ったら良いのかわかりません。歌唱にそこはかとない充足感があるアイドルがなんだか久々に来た感覚があり、ぶち上がった記憶があります。
あまりにも目が釘付けですがKISS OF LIFEにはとんでもねえ歌唱力があと3人いるのですから化け物ですよね。
ちなみにsugarcoatとQueenz EyeのUN-NORMALをセットで聴くのがオススメです。
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TAEYONG - SHALALA
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Omegasapienがプロデュースにがっつり関わっているSHALALA。インターネットユーモアみたいなコミカルなMVも好きです。テヨンの高いラップスキルと”””顔”””を100%浴びれるのが好きですが、これ私「今日メイクがめちゃくちゃ決まったな!!!」と思った時必ず聴きたくなって、流しながら踊るんですよ。自分が1番イケてると思えるパワーがある曲かもしれません。
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今年はColdeに今まで以上にハマった年でした。失恋クラブは情けなくてユーモラスなところが好き。情けない感情を酒でごまかし鼻で笑うような、そんな様は人間らしくて愛着が湧きます。私はこの曲のチャンヒョク パートの詞がとても好きでした。
みんな魚みたい ぼーっとしてるね
水のように流れるドンペリ ニヨン
顔は真っ赤で火山のよう
過去がただただ恥ずかしい
人で賑わうステージで
襟をかすめる 簡単に手に入ったものは失いやすい
まだ彼女を求めてる スモッグの隙間に彼女が浮かぶ
…
魚・水・火山のワードが人々の滑稽な姿を想像させながら、きらめくクラブの中、踊り明かして失恋の痛手を癒す姿も浮かび、虚しさを増幅させていて好きです。
BAE173 - CRIMINAL
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2月から放映されていたサバイバル番組PEAKTIME。私はこれにハマってDKB にお熱になりました。DKB のCoco coladaや24KのSTEP BY STEPや大国男児 のchamomile、ATBOのTEXT MEなど良い曲めちゃめちゃ出してくれて迷いましたが、個人的にはこれがしっくり来ています。
まあ…ディープハウスはなんぼあってもいいですからね。
月や狼のイメージを歌詞と振り付けで(←笑)ちりばめながら、恋い焦がれた相手を捉えるために走り続ける、熱烈で煮えたぎった歌になっています。私は平田俊子 の詩「うさぎ」を脳内に思い浮かべながらCRIMINALを聴くのが好きです。
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「うさぎ」が、自分を激しく欲して追い求めてもらうことに喜びを見出す主体の話なら、CRIMINALの主体はまさに追う側。追う方も追われる方も、激しくいびつで物悲しく、私はこういう焦燥感に満ちた恋愛の描写が大好きなのでお気に入りです。読んだことない方がいたら是非読んでみてください。そしてきつねをハンギョルだと思って想像してみてください。ウケるから
MIRAE - NOW&FOREVER
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未来少年のこのEP良かったですが特にこのNOW&FOREVER。ドラムンベース に乗せて、今この瞬間を、永遠にすると歌われています。
先日eelicaさんセメントTHINGさんとkpopを振り返るスペースをした時に、この曲について「儚さ」というワードも出ましたが、アイドルはその職業自体の慣例などもあってか、一瞬を表現することに長けている気がします。瞬く間に失われていくやるせなさ、悲しさ、尊さ、美しさ。今感じているこの瞬間が、思い出になり、あるいは忘れ去られるとしても、永遠として閉じ込めたい。ドラムンベース の疾走感はそういう感覚にぴったりハマる気がしますし、アイドルのドラムン 楽曲にそういうものを求めてしまいます。DAY6のハンペもそういう意味合いで好きです。
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tripleS LOVElution - Girls' Capitalism
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tripleSのMVにはいつも周囲、他人、社会が映されています。少女たちはアイコンでもミューズでもヒーローでもなく、徹底的な現実の中で生きている。この曲は特に「資本主義」というワードすら出ていて、夢想だけでは暮らせないことを皆言葉にしなくてもわかっているように思えます。「私の人生の基準は私」「Love myself」これまで”自己肯定”を促してきたような言葉たちも、結局資本主義社会の中ではビジネスの契機としても使われる…明言はされていませんがそんな風に受け取ることもできて、明るく爽やかな曲調に反して少しうつむくような詞の世界です。けれども「自分の気分が最も重要」。
そんな社会であることをわかっていて、簡単に逃れられないなら、蓄えをきっちりして楽しく生きられるように努める。周囲から不遜な目を向けられるのは知っていて、仲間たちと手を繋ぎながら生きている。アイドルであることそのものにも皮肉を向けているように見えつつも歌い上げた、奇妙なバランスの上で走り去っていったこの曲はとても好きです。ビョンギはじわじわと社会に問いかけをしているような気もします。全然してない可能性もあります。私はビョンギの信奉者ではありませんので
REN - Ready to Move
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NU'ESTのレンくんのソロデビュー曲。ニュイに関しては色々ありすぎてあんま声高に言っていいのかわかりませんが、グループ活動が一区切りしてソロになったアイドルが出す曲はやれることとやりたいことの幅が広がり、渋くなっていくのでかなり大歓迎なんですよね…。ディスコファンクと言っていいんでしょうか?毎年好きになる曲のうち、確固たる感覚の楽曲が必ず1つはありますが、それが今年はReady to moveでした。一生好きな気がします。
CLASS:y - Crack-Crack-Crackle
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爆笑。今年も出オチの曲(※個人の見解です)がいくつかありましたが、これ本当に出オチでありつつもずっと笑えます。アニソンすぎるだろ。本当にアニソンだとはいえ。こういう大味の曲を聴かずして何がK-POP だよ。なあ、芸術的だとか高いパフォーマンススキルだとか革新的な楽曲だとか言ってる場合じゃないんだよ。推し活だの推し活銀行口座だのペイディーだの。借金だろあんなの。crack-crack-crackle 聴いたのかペイディーの社長は。
今年はこんな感じです。
その他、今年グッときた曲。
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ソヒ坊…
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今年良かったアルバム
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これアルバムとしてめちゃくちゃいいかと言われると1曲自我失ってるんであれなんですが、電車に乗って流れる風景を見ながら聴いてたらはっきりギョンスに失恋した思い出がありまして、そういう意味で入れています。私はギョンスに近づいてはいけないから…暗い洞窟の汚い沼でひっそり息をするから。
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今年はマカレナとKISS OF LIFEとYOUNG POSSE の年。
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LOONAにあった秘密のきらめきは、ヒジンちゃんが鍵を握っていたんだなとわかったことが印象深いです。
2023年は以上です。結構楽しかったな。K-POP ってやっぱり楽しいですよ。と久々に思えた年だったのかもしれないです。全体的に売れ線楽曲を志向してるよなって話を聞いたりもしましたし、昔の破茶滅茶な感じはもう訪れないかもしれませんが、私はK-POP にしかできないことがあるとはっきり思っているので、私が本気で向き合い続ける限りは楽しめる気がします。まだソヒ(NATURE)がお祭りマンボ歌ったりすることがあるわけですから。来年もK-POP に本気なみなさんよろしくお願いいたします。
2023年総括:RIIZEのソヒはかなり命の危険を感じるため迂闊に近寄らないようにした
ありがとうございました。